沢地萃(たくちすい)の意味
人も運も寄ってくる、にぎわいの卦。易の第45卦「沢地萃」は、上に兌(沢)、下に坤(地)を重ねた卦です。キーワードは「人が集まる」「まとめ役」「備えを整える」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1沢地萃の意味
動き方:進んでよい
萃は「あつまる」という意味の卦です。地の上に水がたまるように、人やお金や機会が一か所に寄ってくる時期を示します。卦辞では、王が祖先をまつる廟に人々を集め、心を一つにする場面が描かれています。集まりには中心となる目的と、まとめる人が欠かせません。また大象は、人が集まるときこそ道具を手入れし、思わぬ事態に備えよと説きます。にぎわいは追い風ですが、人が多いほど行き違いも起こります。気前よく分かち合いながら、もしものための準備も怠らない。この二つがそろえば、集まった力を大きな成果に変えられます。
大地の上に沢があり、低い所へ水が流れこんで豊かな湖になる景色です。水がたまれば草木が茂り、鳥や獣も寄ってきます。人や物や情報が一か所に寄り合い、にぎわいが生まれる様子を表しています。
周りに人が増え、声をかけられる機会が多くなっているようです。誘いや相談、仕事の依頼などが重なり、にぎやかな反面、気持ちが散りやすい状態かもしれません。誰と何のために集まるのかが、まだはっきり定まっていない段階です。
心がけ:集まりの中心に、はっきりした目的を一つ置きましょう。手間やお金を出し惜しみせず、場を整える側に回ると信頼が寄ってきます。にぎわいの陰で起こりやすい行き違いや出費にも、前もって備えておくと安心です。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
物事は通ります。王が廟に参って人の心を一つにするときです。力ある人に会い、正しさを守れば通ります。惜しまず大きな供え物をすると吉で、進んで動いてよいときです。
3テーマ別の読み方
沢地萃が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
孚有れども終えず、乃ち乱れ乃ち萃まる。若し号べば、一握して笑いと為る。恤うる勿れ、往けば咎无し。
誠意が続かず、心が乱れては集まります。叫んでも手を取り合えば笑顔に戻ります。心配せず進めば咎はありません。
占いでは:集まりの始まりで、気持ちが揺れて落ち着かない段階です。迷いがあっても、信頼できる人に手を差し出せば不安は笑いに変わります。一人で抱えず、輪の中へ入っていく勇気が道を開きます。
この爻が変わると之卦は 第17卦 沢雷随
引かるれば吉にして咎无し。孚あれば乃ち禴を用うるに利ろし。
人に引き寄せられて加わると吉で、問題ありません。真心があれば、質素なまつりでも思いは届きます。
占いでは:誰かに誘われて加わる形が吉です。自分から無理に前へ出るより、声をかけてくれた人の流れに乗りましょう。豪華な手土産や派手な演出はいりません。誠意のこもった小さな気遣いで十分に伝わります。
この爻が変わると之卦は 第47卦 沢水困
萃如たり嗟如たり、利ろしき攸无し。往けば咎无きも、小しく吝なり。
集まろうとしても嘆くばかりで、得るものがありません。進めば咎はなく、少し恥ずかしい思いをする程度です。
占いでは:輪に入りたいのに、うまく溶け込めずため息が出る場面です。今いる場所にこだわっても進展はありません。少し気まずくても、別の集まりや別の人に向かって動けば、大きなつまずきにはなりません。
この爻が変わると之卦は 第31卦 沢山咸
大吉にして咎无し。
大いに吉となり、咎めを受けることもありません。
占いでは:人をまとめる力が十分に働く位置です。周りが自然と協力してくれ、物事は大きく前進します。ただし上に立つ人をしのがないよう、手柄は分け合う姿勢を。そうすれば喜びがそのまま実を結びます。
この爻が変わると之卦は 第8卦 水地比
萃めて位有り、咎无し。孚とせられざるも、元いに永く貞しければ、悔亡ぶ。
人を集める立場にあり、咎はありません。まだ信頼されていなくても、大きく長く正しさを保てば後悔は消えます。
占いでは:中心に立って人を束ねる役が回ってきます。肩書きだけでは人はついてきません。信頼が足りないと感じたら、誠実な振る舞いを長く続けることです。時間をかけるほど、周りの見る目は確かに変わっていきます。
この爻が変わると之卦は 第16卦 雷地豫
赍咨涕洟す、咎无し。
嘆き悲しんで、涙も鼻水も流れます。それでも咎めはありません。
占いでは:集まりが終わりに近づき、輪から外れて寂しさを感じる時です。涙が出るほどつらくても、その素直さが周りの手を引き寄せます。強がらずに気持ちを打ち明ければ、関係を立て直す道は残っています。
この爻が変わると之卦は 第12卦 天地否
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 沢地萃は良い卦ですか?
A. 良い卦です。人や物、チャンスが集まり、物事が通っていく時期を表します。ただ、人が増えるほど行き違いも起こりやすくなります。目的をはっきりさせ、万一への備えも整えておくと、集まった力を十分に生かせます。
Q. 恋愛で沢地萃が出たらどうなる?
A. 出会いの多い時期です。大勢が集まる場で縁が生まれやすく、共通の友人が橋渡しになることもあります。片思いなら、二人きりにこだわらず、仲間と一緒に過ごす時間を増やすのが近道です。
Q. 沢地萃の読み方は?
A. 「たくちすい」と読みます。易の64卦の第45番目の卦で、上の卦が兌(沢)、下の卦が坤(地)です。短く「萃」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
