沢雷随(たくらいずい)の意味
沢の底で雷が眠る、流れに身をまかせる知恵。易の第17卦「沢雷随」は、上に兌(沢)、下に震(雷)を重ねた卦です。キーワードは「したがう」「時に合わせる」「休む時を知る」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1沢雷随の意味
動き方:進んでよい
沢雷随は、人や時の流れにしたがうことの意味を説く卦です。下の雷は動き、上の沢は喜ぶ形で、こちらが相手を立てて動けば、相手も喜んでついてくる関係をあらわします。卦辞は大いに通じると言いつつ、「貞しきに利ろし」と条件をつけます。誰にでも何にでもついていくのではなく、正しいものを選んでしたがうことが大切です。大象は、日が暮れたら家に入って休めと教えます。動く時と休む時を見きわめ、無理に流れに逆らわないこと。柔軟さと見る目の両方がそろうと、この卦の吉が生きます。
上に沢、下に雷。激しく鳴るはずの雷が、水をたたえた沢の底に入って静まっています。夏の嵐を終えた雷が秋の湖に身をひそめるように、季節の移り変わりに逆らわず休む景色です。
状況が変わりつつあり、これまでのやり方や考えを手放して、新しい流れに合わせる時に来ています。尊敬できる人や、時代の動きについて行くことで道が開けます。疲れがたまっているなら、休むことも大切な一手です。
心がけ:意地を張らず、良いと思えるものには素直にしたがいましょう。ただ、何にしたがうかは自分の目で選ぶこと。夕暮れには家に帰って休むように、頑張る時間と休む時間の区切りをはっきりさせると、流れにうまく乗れます。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
大いに通じる。ただし正しい道に沿ってしたがうのがよく、そうであれば、とがめはない。
3テーマ別の読み方
沢雷随が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
官渝る有り。貞にして吉。門を出でて交われば功有り。
守るべき立場や考えが変わる。正しさを守れば吉。門の外に出て広く人と交われば成果がある。
占いでは:変化の入り口で、これまでの役目や考えを改める時です。身内の意見だけに頼らず、家の外へ出て広く人と交わると、新しい流れの中で思わぬ手がらを立てられます。
この爻が変わると之卦は 第45卦 沢地萃
小子に係りて、丈夫を失う。
未熟な者にしがみついて、頼りになる立派な人を失ってしまう。
占いでは:目先の手軽さや、身近な甘い相手に引かれやすい時です。それにこだわると、本当に頼れる人や大切な機会を逃します。自分が何についていくべきかを見直しましょう。
この爻が変わると之卦は 第58卦 兌為沢
丈夫に係りて小子を失う。随いて求むる有れば得。貞に居るに利ろし。
頼れる立派な人について、未熟なものを手放す。したがって求めれば得られる。正しい所に落ち着くのがよい。
占いでは:小さな執着を手放し、本当に信頼できる人や道を選ぶ時です。選んだ後はしっかりついて行けば、求めたものが手に入ります。ふらふらせず、選んだ場所に腰を据えましょう。
この爻が変わると之卦は 第49卦 沢火革
随いて獲る有り。貞なれども凶。孚有りて道に在り、以て明らかなれば何の咎かあらん。
人がついてきて得るものがあるが、そのままでは危うい。誠実さを持って道を外れず、はっきりした態度でいれば、とがめはない。
占いでは:人がついてきて、手に入るものも多い時です。ただ上の人より目立つと疑われやすくなります。私心がないことを明らかにし、誠実に筋を通せば、問題は起こりません。
この爻が変わると之卦は 第3卦 水雷屯
嘉に孚あり。吉。
良いものを心から信じて、それにしたがう。吉。
占いでは:何についていくべきかがはっきり見え、良い人や良い考えを真心から信じられる時です。迷いを捨てて身を任せてよく、その誠実さが、やがて周りからの厚い信頼を集めます。
この爻が変わると之卦は 第51卦 震為雷
之を拘係し、乃ち従いて之を維ぐ。王用て西山に亨す。
しっかりと結びつけ、さらに縄でつなぎとめる。王はその誠を西の山の神にささげる。
占いでは:したがう心が行き着き、固く結ばれて離れない段階です。強い絆が結ばれるのは喜ばしいことですが、縛りすぎると苦しくなります。その結びつきを感謝の心で大切に保ちましょう。
この爻が変わると之卦は 第25卦 天雷无妄
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 沢雷随はどんな意味の卦ですか?
A. 人や時の流れに「したがう」ことを説く卦です。意地を張らずに良いものについていけば、大いに通じます。ただし何にしたがうかを自分で選ぶこと、休む時はしっかり休むことが条件です。
Q. 恋愛で沢雷随が出たら?
A. 相手のペースに合わせると関係が深まりやすい時です。とはいえ合わせすぎると自分を見失うので、相手を尊重しつつ、自分の気持ちも穏やかに伝えましょう。信頼できる人を選ぶ目が大切です。
Q. 沢雷随の読み方は?
A. 「たくらいずい」と読みます。易の64卦の第17番目の卦で、上の卦が兌(沢)、下の卦が震(雷)です。短く「随」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
