兌為沢(だいたく)の意味
二つの沢が潤し合う、笑顔と語らいのとき。易の第58卦「兌為沢」は、上に兌(沢)、下に兌(沢)を重ねた卦です。キーワードは「喜び」「語らい」「学び合い」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1兌為沢の意味
動き方:進んでよい
兌は喜び、話すこと、笑顔を表します。卦辞は「亨る。貞しきに利ろし」。人と心を通わせ、楽しく語り合うことで物事が通る時期です。大象は、二つの沢が潤し合うように、友人と学び合い、話し合って高め合うことを説きます。ただし喜びには落とし穴もあります。口先だけのお世辞や、楽しさに流された約束は、あとで困りごとになります。正しさに裏打ちされた喜びであることが、この卦の大切な条件です。笑顔の裏に誠があれば、喜びは長く続きます。
上にも下にも沢。二つの沢が並んで水を通わせ合い、互いを潤している景色です。水面がきらめくように、明るい笑顔と語らいが行き交う、和やかな集まりの姿を表します。
人との会話や交流が増え、明るい気分で過ごしやすい時期です。楽しい誘いや嬉しい知らせが届くこともあります。その反面、口が軽くなったり、甘い言葉に乗せられたりしやすい状態にもあります。
心がけ:笑顔と会話を大切にしながら、言葉には責任を持ちましょう。仲間と学び合う時間をつくると、喜びが実りに変わります。気持ちのよい話ほど、一度立ち止まって中身を確かめることです。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
喜びがあれば事は順調に運びます。その喜びも、筋の通った正しさに支えられてこそ長続きします。
3テーマ別の読み方
兌為沢が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
和して兌ぶ。吉。
人と争わず、和やかに調和して喜び合います。吉です。
占いでは:人と争わず、穏やかな関係から喜びが生まれる始まりの暗示です。下心のない素直な笑顔が、周りを明るくします。今は特別なことをしなくても、自然体で接するだけで良い縁がつながっていきます。
この爻が変わると之卦は 第47卦 沢水困
孚ありて兌ぶ。吉にして悔亡ぶ。
真心をもって喜び合います。吉で、後悔することもなくなります。
占いでは:誠実さから生まれる喜びの暗示です。周りに誘惑があっても、自分の誠意を守っていれば心配はいりません。うわべの楽しさより、信頼できる人との確かな関係を選ぶと、後悔のない結果が得られます。
この爻が変わると之卦は 第17卦 沢雷随
来たりて兌ぶ。凶。
自分から近寄って、人に喜ばれようと取り入ります。凶です。
占いでは:人に好かれたい気持ちが強すぎて、自分から取り入ろうとする暗示です。こびる態度は見透かされ、かえって信用を落とします。相手の機嫌より、自分の役目を果たすことに気持ちを向けると流れが変わります。
この爻が変わると之卦は 第43卦 沢天夬
商りて兌び未だ寧からず。疾を介てば喜びあり。
どちらの喜びを選ぶか思いはかって落ち着きません。悪いものとの間に一線を引けば喜びがあります。
占いでは:正しい道と目先の楽しみの間で迷っている状態です。心が落ち着かないのは、選ぶべきものがわかっているからです。良くない誘いとはきっぱり距離を置きましょう。線を引いたその先に、本当の喜びが待っています。
この爻が変わると之卦は 第60卦 水沢節
剥に孚あり。厲きことあり。
自分を少しずつ損なう相手を信じてしまいます。危うさがあります。
占いでは:立場が上がったときほど、甘い言葉で近づく人に心を許しやすくなります。調子のよい話をそのまま信じると、少しずつ削られていきます。信頼は言葉ではなく、行いで見極めること。気づけば危うさは避けられます。
この爻が変わると之卦は 第54卦 雷沢帰妹
引きて兌ぶ。
人を引き込んで喜ばせようとし、喜びを長引かせようとします。
占いでは:楽しい時間を終わらせたくなくて、引き延ばしている暗示です。人を誘い込んでまで盛り上げようとすると、喜びは中身を失います。楽しさには区切りをつけ、次の目標に気持ちを切り替えることで、新しい喜びが生まれます。
この爻が変わると之卦は 第10卦 天沢履
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 兌為沢は良い卦ですか?
A. 喜びと交流に恵まれる吉の卦です。人と話し、学び合うことで物事が通ります。ただし正しさを守ることが条件です。口先だけの約束や甘い誘いに流されなければ、明るい流れが続きます。
Q. 恋愛で兌為沢が出たら?
A. 会話が弾み、楽しい関係を築きやすいときです。笑顔で接するほど距離が縮まります。一方で、甘い言葉だけの相手には注意が必要です。言葉と行動が一致しているかを見て判断しましょう。
Q. 兌為沢の読み方は?
A. 「だいたく」と読みます。易の64卦の第58番目の卦で、上の卦が兌(沢)、下の卦が兌(沢)です。短く「兌」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
