沢火革(たくかかく)の意味
機が熟したら古い皮を脱ぎ替える卦。易の第49卦「沢火革」は、上に兌(沢)、下に離(火)を重ねた卦です。キーワードは「改める」「時機を見る」「古い皮を脱ぐ」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1沢火革の意味
動き方:進んでよい
革は「あらためる」の卦で、獣の皮を剝いでなめし、別のものに作り変える意味を持ちます。占いでは、仕組みや習慣、立場や考え方を大きく変える時期を示します。ただし卦辞は「その日が来てはじめて信じられる」と告げます。変化は早すぎても遅すぎても受け入れられません。周りの不満が十分に高まり、変える理由を皆が感じた時に動けば、大いに通ります。大象が暦を整えて時を明らかにすると説くのも、季節の移り変わりを見極めるように時機を読むことの大切さを示しています。正しい目的を保って改めれば、後悔は残りません。
上に沢の水、下に火がある形です。水は火を消そうとし、火は水を干上がらせようとして、どちらかが変わらずにはいられない景色です。せめぎ合いの末に古い姿が崩れ、まったく新しい状態が生まれようとしています。
今のやり方に限界を感じ、何かを変えたい気持ちが強まっているようです。職場や家庭、自分自身の習慣のどこかに、もう合わなくなったものがあります。周りとの意見のぶつかり合いも起こりやすい状態です。
心がけ:変える理由を言葉にし、周りの納得を得る準備から始めましょう。思いつきで動かず、時機を見定めることが肝心です。いざ改めると決めたら、中途半端にせず、古い皮をきれいに脱ぎ捨てる覚悟で臨みましょう。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
改める日が来て、ようやく人々に信じてもらえます。大いに通り、正しさを守れば、後悔は消えていきます。
3テーマ別の読み方
沢火革が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
鞏むるに黄牛の革を用う。
黄色い牛の革でしっかりと縛って固めます。
占いでは:変化の始まりで、まだ動くべき時ではありません。気持ちが先走っても、今は自分の足元を固く縛っておく段階です。変えたい点を書き出し、準備と情報集めに徹しておけば、来るべき時に迷わず動けます。
この爻が変わると之卦は 第31卦 沢山咸
巳日にして乃ち之を革む。征けば吉にして咎无し。
その日が来てはじめて改めます。進めば吉で、咎めはありません。
占いでは:機が熟し、改める時がやってきました。周りもあなたの提案を受け入れる準備ができています。ためらわずに一歩を踏み出しましょう。変化を起こすのに必要な信頼は、これまでの積み重ねですでに得られています。
この爻が変わると之卦は 第43卦 沢天夬
征けば凶。貞なれども厲し。革言三たび就りて、孚有り。
急いで進めば凶で、正しくても危ういです。改める話を三度まとめ直せば、信頼を得られます。
占いでは:改革を急ぎすぎて反発を招きやすい位置です。正論でも押しつければ危うくなります。何度も話し合い、計画を練り直す手間を惜しまないこと。三度確かめるくらいの慎重さが、周りの信頼につながります。
この爻が変わると之卦は 第17卦 沢雷随
悔亡ぶ。孚有りて命を改む、吉。
後悔は消えます。誠実さをもって方針を改めれば吉です。
占いでは:大きな方針転換に踏み切れる時です。周りからの信頼があるので、決断は受け入れられます。迷いを断ち切り、新しい方向を示しましょう。私心を交えず、皆のためになる変化を選ぶほど結果は良くなります。
この爻が変わると之卦は 第63卦 水火既済
大人虎変す。未だ占わずして孚有り。
器の大きな人が、虎の毛が生え変わるように見事に変わります。占うまでもなく信頼されています。
占いでは:変化が鮮やかに実を結ぶ盛りの時です。あなたの変わりぶりは周りの目にもはっきり映り、説明しなくても信頼が集まります。堂々と新しい姿を見せましょう。中途半端な遠慮はかえって勢いをそぎます。
この爻が変わると之卦は 第55卦 雷火豊
君子豹変し、小人は面を革む。征けば凶、居りて貞しければ吉。
立派な人は豹の模様のように鮮やかに変わり、そうでない人も顔つきを改めます。さらに進めば凶、とどまって正しくしていれば吉です。
占いでは:変化はほぼ仕上がり、ここからは新しい形を定着させる段階です。さらに改めようと手を広げると混乱を招きます。今の状態を落ち着いて守り、変化が周りになじむのを見届けましょう。
この爻が変わると之卦は 第13卦 天火同人
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 沢火革は良い卦ですか?
A. 大いに通るとされる良い卦ですが、時機が鍵になります。変える理由が熟したときに改めれば、周りの信頼を得て大きく前進できます。早すぎる変化は反発を招くので、準備と話し合いを重ねてから動きましょう。
Q. 沢火革が出たら転職してもいい?
A. 環境を変えることに追い風が吹く卦です。ただ、思いつきで辞めるのではなく、次の行き先や理由を固めてから動くのが吉です。今の職場で改められることがないかも一度見直したうえで決めましょう。
Q. 沢火革の読み方は?
A. 「たくかかく」と読みます。易の64卦の第49番目の卦で、上の卦が兌(沢)、下の卦が離(火)です。短く「革」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
