山風蠱(さんぷうこ)の意味|易占い 第18卦 恋愛・仕事と六爻の読み方
易占い 第18卦

山風蠱(さんぷうこ)の意味

器にわいた虫を払い、古いものを立て直す。易の第18卦「山風蠱」は、上に艮(山)、下に巽(風)を重ねた卦です。キーワードは「立て直し」「受け継いだ課題」「改革」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。

1山風蠱の意味

動き方:慎重に進む

山風蠱の「蠱」は、器の中に虫がわいた形の字で、長いあいだに積もった腐れや乱れをあらわします。ただ、この卦は悪い知らせではありません。卦辞は「元いに亨る」と言い、乱れに手を入れて立て直せば大いに通じると教えます。爻辞には「父の蠱を幹す」が繰り返され、親や前任者から受け継いだ問題を正す姿が描かれます。「甲に先だつこと三日、後るること三日」は、改める前によく調べ、改めた後もよく見届けよという意味です。大象は、人々を奮い立たせ、徳を育てよと説きます。放置した問題に向き合う勇気が、新しい始まりを生みます。

卦の形
上に山、下に風。山のふもとで風が吹きこもり、外へ抜けられずに渦を巻いています。空気がよどんだ蔵の中で、長く放っておかれた器に虫がわいている、手入れを待つ古い家の景色です。
いまの状況
見て見ぬふりをしてきた問題や、前から引き継いだやっかいごとが表に出てきている時かもしれません。居心地の悪さを感じるのは、手入れが必要だという合図です。今こそ立て直しに取りかかる好機です。

心がけ:問題の根っこを見きわめ、原因から手を入れましょう。改革の前には十分に調べ、改めた後も様子を見守ること。古いものを全部壊すのではなく、受け継ぐべき良さを残しつつ傷んだ部分を直すのがこの卦の流儀です。

易の答えを、自分の悩みに当てはめたいときは

易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。

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2卦辞と大象

卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。

卦辞(書き下し)元いに亨る。大川を渉るに利ろし。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日。

大いに通じる。大きな川を渡るような思いきった行動がよい。事を改める前の三日でよく考え、改めた後の三日でよく見届ける。

大象(書き下し)山の下に風有るは蠱なり。君子以て民を振るい徳を育う。

3テーマ別の読み方

山風蠱が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。

恋愛惰性で続いている関係や、言わずにためてきた不満を見直す時です。向き合うのは勇気がいりますが、話し合って関係を整え直せば、新鮮な気持ちを取り戻せます。
結婚・縁談家同士の古いしきたりや、過去のいきさつが課題として出てきやすい時です。避けて通らず、丁寧に話し合って整理しましょう。準備と確認を重ねるほど話は良い方向へ進みます。
仕事前任者から引き継いだ案件や、古い仕組みの改善に取り組む時です。原因を調べ上げてから手を入れ、変えた後の効果も確かめましょう。立て直しの手腕が評価につながります。
お金放置していた借り入れや、使っていない契約、見直していない保険などを整理する時です。家計の古い習慣にこそ無駄がひそんでいます。棚卸しをすると、お金の流れが健全に戻ります。
健康長年の生活習慣を見直す良い機会です。食事や睡眠のくせ、ため込みがちな疲れに目を向けましょう。気になっていた症状がある場合は先送りせず、医療機関で相談してください。
人間関係こじれたままの関係や、長く続く気まずさに手を入れる時です。原因を責め合うより、これからどうするかを話し合いましょう。風通しを良くすると、関係が息を吹き返します。
願い事そのままでは叶いにくく、まず障害となっている古い問題を片付ける必要があります。手間はかかりますが、片付けた後は思いのほかすんなり道が開けます。
待ち人何かのもつれで遅れています。行き違いや、過去のわだかまりが原因かもしれません。こちらから事情を確かめる連絡を入れると、滞っていた話がふたたび進み始めます。
失せ物長く開けていない箱や、古い物をしまっている場所にある可能性があります。押し入れや物置、しばらく使っていない鞄の中を確かめましょう。大掃除を兼ねて探すと見つかります。
試験・勉強過去の弱点や、あいまいなまま残した単元を洗い直す時です。間違えた問題を集めて原因を分析すると、効果的に力が伸びます。直した後に解き直して確かめることも忘れずに。
引っ越し・旅行古い住まいの修繕やリフォーム、家財の処分に向いています。引っ越しは不用品を整理してから動くと、新生活が軽やかになります。旅行は日程を前後に余裕を持たせて。

4六爻(変爻)の読み方

略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。

初六初爻

父の蠱を幹す。子有れば考も咎无し。厲うけれども終には吉。

父が残した乱れを正す。立派な子がいれば、亡き父もとがめを受けない。危うさはあるが、最後には吉。

占いでは:受け継いだ問題に手をつける最初の段階です。まだ傷は浅く、早めに取り組めば立て直せます。苦労や緊張はあっても、誠実に向き合えば、前の人の名誉も守られ、最後は良い形に収まります。

この爻が変わると之卦は 第26卦 山天大畜

九二二爻

母の蠱を幹す。貞にすべからず。

母が残した乱れを正す。ただし正しさを押し通しすぎてはいけない。

占いでは:情の深い相手や、繊細な事情が絡む問題を扱う時です。正論だけで切りこむと相手を傷つけ、かえってこじれます。気持ちに配慮しながら、柔らかく少しずつ改めていくのが賢明です。

この爻が変わると之卦は 第52卦 艮為山

九三三爻

父の蠱を幹す。小しく悔有るも、大いなる咎无し。

父が残した乱れを正す。少し後悔することはあっても、大きなとがめはない。

占いでは:勢いよく改革を進める時です。やり方が強すぎて、小さな行き違いや後悔が生まれるかもしれません。それでも立て直しの方向が正しいので、大きな失敗にはつながりません。

この爻が変わると之卦は 第4卦 山水蒙

六四四爻

父の蠱を裕にす。往けば吝を見る。

父が残した乱れを、ゆるやかに放っておく。そのまま進めば恥をかく。

占いでは:問題をわかっていながら、手をつけずに先延ばしにしている時です。今はまだ表面化していなくても、放置すれば後でつけが回ってきます。小さくても一歩、改善に手を出しましょう。

この爻が変わると之卦は 第50卦 火風鼎

六五五爻

父の蠱を幹す。用て誉れあり。

父が残した乱れを正す。それによって誉れを得る。

占いでは:立て直しの中心に立ち、その働きが評価される時です。自分ひとりで抱えず、有能な協力者の力を借りて進めると、仕事の成果とともに周りからの称賛も得られます。

この爻が変わると之卦は 第57卦 巽為風

上九上爻

王侯に事えず、其の事を高尚にす。

王や諸侯に仕えず、自分のなすべきことを気高く守る。

占いでは:立て直しの仕事をやり終え、表舞台から一歩引く段階です。地位や名誉を追わず、自分の信じる道を静かに究めるのが似合う時です。身を引くことで、むしろ人々の尊敬を集めます。

この爻が変わると之卦は 第46卦 地風升

5関係する卦

易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。

6よくある質問

Q. 山風蠱は悪い卦ですか?

A. 「蠱」は腐れや乱れを意味しますが、凶の卦とは言い切れません。卦辞は「元いに亨る」と述べ、乱れに手を入れれば立て直せることを示しています。放置してきた問題に向き合う好機と受け取りましょう。

Q. 仕事で山風蠱が出たら?

A. 引き継いだ案件や古い仕組みを見直す時です。原因をよく調べてから手を入れ、改めた後も効果を確かめましょう。全部を壊さず、良い部分は残しながら直していくと評価につながります。

Q. 山風蠱の読み方は?

A. 「さんぷうこ」と読みます。易の64卦の第18番目の卦で、上の卦が艮(山)、下の卦が巽(風)です。短く「蠱」とも呼びます。

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易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について