天地否(てんちひ)の意味|易占い 第12卦 恋愛・仕事と六爻の読み方
易占い 第12卦

天地否(てんちひ)の意味

天と地が背を向けた、通じない季節。易の第12卦「天地否」は、上に乾(天)、下に坤(地)を重ねた卦です。キーワードは「ふさがり」「すれ違い」「時を待つ」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。

1天地否の意味

動き方:守りに徹する

天地否は、上と下がそっぽを向いて、話が通じなくなる時をあらわします。卦辞は「大きなものが去り、小さなものが来る」と語り、まじめな人ほど空回りしやすい流れです。大象は、こういう時は目立つ地位や報酬を求めず、ふるまいを控えめにして災いを避けよ、と教えます。ただ、否は永遠には続きません。前の第11卦(泰)と背中合わせの関係にあり、塞がりはやがて開きます。今は無理に押し通すより、力を蓄え、信頼できる少数の人とまとまっておくことが、後の転換を生かす準備になります。

卦の形
上に天、下に地。天は高くのぼり、地は低く沈むので、ふたつは離れていくばかりです。上の人と下の人の気持ちが行き来せず、窓を閉めきった部屋の空気がよどんでいくような景色が浮かびます。
いまの状況
言葉を尽くしても相手に届かない、企画が上で止まる、連絡が途切れるなど、周りとかみ合わない感覚があるかもしれません。あなたの努力が足りないのではなく、流れそのものが詰まっている時期です。

心がけ:派手な動きや大きな約束は控え、生活と気持ちを質素に整えましょう。肩書きや見返りに目を奪われず、自分の信念をそっと守ること。窓が開く日は来ますから、その日に動ける体力を残しておくのが賢いやり方です。

易の答えを、自分の悩みに当てはめたいときは

易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。

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2卦辞と大象

卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。

卦辞(書き下し)否は之れ人に匪ず。君子の貞に利ろしからず。大往き小来る。

ふさがりの時で、人と人との道が通じにくい。正しい人が筋を通そうとしても報われにくく、大きなものが去って小さなものがやって来る。

大象(書き下し)天地交わらざるは否なり。君子以て徳を倹にして難を辟け、栄するに禄を以てすべからず。

3テーマ別の読み方

天地否が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。

恋愛気持ちのやりとりがかみ合わず、連絡の間隔が空きやすい時です。追いかけるほど相手は遠のくので、いったん距離を置き、自分の暮らしを充実させると関係の空気が入れ替わります。
結婚・縁談家同士の考えや条件が合わず、話が前へ進みにくい流れです。急いで決めるより、見送ることも選択肢に入れましょう。時期を改めると、別の形で良縁が巡ってくる余地があります。
仕事提案が上で止まる、部署間の連携がうまくいかないなど、風通しの悪さを感じやすい時期です。大きな勝負は避け、記録を残し、実力を蓄える期間と割り切ると後の評価につながります。
お金収入が伸び悩み、思わぬ出費もありがちな時です。大きな買い物や投資は先送りにし、固定費を見直して倹約を心がけましょう。手元に余裕を残すことが、この卦の一番の守りです。
健康気分がふさぎやすく、体の巡りも滞りがちな時期です。窓を開けて換気をする、軽く体を動かすなど、内と外の空気を入れ替える習慣を。気になる不調は早めに医療機関へ相談を。
人間関係誤解が生まれやすく、話しても平行線になりがちです。無理に分かり合おうとせず、信頼できる少数の人との関係を大切に。言い争いからは一歩引くのが得策です。
願い事今すぐの実現は難しい時です。けれど否の後には泰が来るという巡りがあります。願いを手放さず、準備だけは続けておくと、流れが変わった時にすっと形になりやすくなります。
待ち人来ない、または連絡が途絶えがちです。こちらから強く呼び寄せても応じにくい流れなので、いったん待つ側を離れ、自分の用事を進めているうちに便りが届くこともあります。
失せ物物陰や閉めきった場所、引き出しの奥など、ふさがった所に紛れている可能性があります。すぐには出てこなくても、時間をおいて片付けをした時に見つかることがあります。
試験・勉強思うように成績が伸びず、手ごたえを感じにくい時期です。新しい教材に手を広げるより、基礎の復習で土台を固めましょう。結果が出るのはふさがりが解けた後です。
引っ越し・旅行手続きの遅れや予定の変更が起こりやすい時です。急ぎでなければ時期をずらすのが無難です。どうしても動く場合は、余裕のある日程と代わりの手段を用意しておきましょう。

4六爻(変爻)の読み方

略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。

初六初爻

茅を抜くに茹たり、其の彙を以てす。貞にして吉、亨る。

茅を抜くと根がつながって仲間ごと抜けるように、同じ志の人と共に正しさを守れば吉で、通じる。

占いでは:ふさがりの始まりです。ひとりで突っ走るより、気心の知れた仲間とまとまって守りを固める時。筋の通った姿勢を崩さなければ、それが後で道を開く根っこになります。

この爻が変わると之卦は 第25卦 天雷无妄

六二二爻

包承す。小人は吉、大人は否にして亨る。

上の人に包まれ従うことで、小人は得をする。志の高い人はあえて不遇に甘んじ、そのことで後に通じる。

占いでは:目先の得のために相手に合わせたくなる場面です。身をかがめて楽をする道もありますが、信念を曲げずに不遇を受け入れるほうが、長い目で見て筋の通った結果を呼びます。

この爻が変わると之卦は 第6卦 天水訟

六三三爻

包羞す。

恥ずべきことを包み隠している。立場にふさわしくない所にいて、内心にやましさを抱える。

占いでは:取り繕っていることや隠しごとが、心に重くのしかかる時です。見栄を張るのをやめ、できないことはできないと認めると、気持ちが軽くなり、立て直しのきっかけが生まれます。

この爻が変わると之卦は 第33卦 天山遯

九四四爻

命有れば咎无し。疇、祉に離かん。

天の命に従って動けば、とがめはない。仲間もそろって幸いにあずかる。

占いでは:ふさがりが半ばを過ぎ、流れが変わり始める位置です。私心ではなく、与えられた役目として筋道を立てて動けば非難されず、一緒にいる周りの人にも良い風が届きます。

この爻が変わると之卦は 第20卦 風地観

九五五爻

否を休む。大人は吉。其れ亡びなん其れ亡びなんとて、苞桑に繋ぐ。

塞がりを止める。立派な人には吉。「失うかもしれない」と常に戒め、桑の根に結ぶように堅く守る。

占いでは:停滞を終わらせる力が手の中にある時です。ただし「もう大丈夫」と気を緩めず、根を張った桑の木に結びつけるような用心深さで足元を固めると、手にした安定が長持ちします。

この爻が変わると之卦は 第35卦 火地晋

上九上爻

否を傾く。先には否がり後には喜ぶ。

塞がりをひっくり返す。初めはまだ塞がっているが、後には喜びが来る。

占いでは:長い停滞がついに終わりへ向かう段階です。最初は重たさが残りますが、こちらから傾ける働きかけをすれば、やがて喜びに変わります。最後のひと押しを惜しまないことです。

この爻が変わると之卦は 第45卦 沢地萃

5関係する卦

易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。

6よくある質問

Q. 天地否は悪い卦ですか?

A. 物事が通じにくい「ふさがり」の卦なので、積極的に動くには向きません。ただし流れは巡るもので、否のあとには開ける時が来ます。今は守りを固めて力を蓄える時、と受け取ると役立ちます。

Q. 恋愛で天地否が出たらどうすればいい?

A. 気持ちがすれ違いやすい時なので、答えを急いだり相手を問い詰めたりするのは控えましょう。少し距離を置き、自分の時間を大切にすると、こじれを防ぎつつ関係の空気が入れ替わります。

Q. 天地否の読み方は?

A. 「てんちひ」と読みます。易の64卦の第12番目の卦で、上の卦が乾(天)、下の卦が坤(地)です。短く「否」とも呼びます。

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易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について