火地晋(かちしん)の意味
朝日が昇るように、評価が高まっていく。易の第35卦「火地晋」は、上に離(火)、下に坤(地)を重ねた卦です。キーワードは「昇進」「日の出」「認められる」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1火地晋の意味
動き方:大いに進んでよい
火地晋は、太陽が地平線から昇り、あたりを明るく照らしていく卦です。卦辞は、功績のあった諸侯がたくさんの馬を賜り、一日に三度も王に招かれる場面を描きます。努力が上の人の目に留まり、引き立てられる流れがはっきり来ている時です。大象は「自らの徳を明らかにする」と説きます。自分の良さを隠さず、誠実な働きを人の前に示すことで運が開けます。ただ、上へ上へと進みきると、こそこそ立ち回る大ねずみや、角の先で行き詰まる姿にもなります。明るく正直に進むことが、昇る勢いを長続きさせます。
下が地、上が火。大地の上に太陽が顔を出し、ぐんぐん昇っていく景色です。暗かった野が少しずつ照らされ、隠れていたものの形がはっきり見えてきます。明るさが地上に広がっていく、前進と出世の姿です。
これまでの頑張りが、ようやく周りに見え始めている時期です。声がかかる、任される、評価が上がるといった小さな兆しが届いているかもしれません。まだ信頼が十分でないと感じる場面もありますが、流れは明るい方へ向かっています。
心がけ:自分の仕事や思いを、遠慮せず明るく人に見せてください。手柄を独り占めせず、引き立ててくれた人への感謝を言葉にすると、次の機会がまた巡ってきます。陰でこそこそ動くことだけは避けてください。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
国を安んじた諸侯が、王からたくさんの馬を賜り、一日のうちに三度もお目通りを許される。それほど認められ、引き立てられる時です。
3テーマ別の読み方
火地晋が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
晋如たり摧如たり。貞にして吉。孚とせらるる罔きも、裕なれば咎无し。
進もうとしてくじかれる。正しくしていれば吉。まだ信用されなくても、ゆったり構えていれば問題はない。
占いでは:進み始めたところで、出鼻をくじかれやすい時です。まだ周りに信用されていなくても、焦って結果を求める必要はありません。ゆったりと構え、正しいやり方を続けていれば道は自然に開けます。
この爻が変わると之卦は 第21卦 火雷噬嗑
晋如たり愁如たり。貞にして吉。茲の介いなる福いを其の王母に受く。
進みながらも憂いがある。正しくしていれば吉。やがて祖母のような存在から大きな幸いを授かる。
占いでは:前へ進んではいるものの、心に晴れない思いを抱えている時です。それでも誠実さを保てば、思いがけない所から大きな助けが届きます。年長の女性や目上の人の支えに恵まれる暗示です。
この爻が変わると之卦は 第64卦 火水未済
衆允とす。悔亡ぶ。
周りのみんなが認め、信じてくれる。後悔は消えていく。
占いでは:周りの人々があなたを認め、後押ししてくれる段階です。一人では不安だったことも、仲間の信頼を得て進めば心配が消えていきます。みんなの意見を聞きながら歩調を合わせると吉です。
この爻が変わると之卦は 第56卦 火山旅
晋如たる鼫鼠。貞なれども厲うし。
大ねずみのようにこそこそと進む。そのやり方を続ければ危うい。
占いでは:高い地位や利益を、こそこそとした手段で得ようとする危うさがある時です。欲張って何にでも手を出すと、大ねずみのように中途半端に終わります。やり方を正直なものに改めることが大切です。
この爻が変わると之卦は 第23卦 山地剥
悔亡ぶ。失得恤うる勿れ。往けば吉にして利しからざる无し。
後悔は消える。損得を気に病まなくてよい。進めば吉で、うまくいかないことはない。
占いでは:これまでの悔いが消え、大きく前進できる時です。目先の損得にこだわらず、広い視野で物事を進めれば、うまくいかないことはほとんどありません。思い切って動いてよい場面です。
この爻が変わると之卦は 第12卦 天地否
其の角に晋む。維れ用て邑を伐つ。厲けれども吉にして咎无し。貞なれども吝。
角の先まで進みきった。自分の領内を正すのに使うなら、危うくても吉で咎めはない。だが固執すれば恥をかく。
占いでは:進みきって行き止まりに来ている終わりの段階です。外へ攻めるより、自分の足元や身内の乱れを正すことに力を使えば、危うくても問題はありません。強気を押し通すと恥をかくので、引き際も考えて。
この爻が変わると之卦は 第16卦 雷地豫
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 火地晋は良い卦ですか?
A. 朝日が昇るように運気が上向く、とても良い卦です。努力が認められ、目上の人から引き立てられる流れがあります。自分の良さを正直に示し、こそこそした手段を避ければ、勢いを長く保てます。
Q. 仕事の占いで火地晋が出たら?
A. 昇進や抜てき、表に立つ役目が巡ってくるサインです。上司への報告や成果の見せ方を丁寧にすると、評価がさらに高まります。手柄を独り占めせず、周りへの感謝を忘れないことが長続きの秘訣です。
Q. 火地晋の読み方は?
A. 「かちしん」と読みます。易の64卦の第35番目の卦で、上の卦が離(火)、下の卦が坤(地)です。短く「晋」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
