火雷噬嗑(からいぜいこう)の意味
口の中の邪魔物を噛み砕き、道を通す。易の第21卦「火雷噬嗑」は、上に離(火)、下に震(雷)を重ねた卦です。キーワードは「かみ砕く」「障害を除く」「けじめ」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1火雷噬嗑の意味
動き方:進んでよい
火雷噬嗑の「噬嗑」は、噛んで合わせるという意味です。卦の形は、上下の歯の間に一本の硬いものが挟まった口に見えます。邪魔物があるから口が閉じない。それを噛み砕けば、上下はぴたりと合い、物事は通じます。卦辞の「獄を用うるに利ろし」は、問題を曖昧にせず、はっきり裁いてけじめをつけるのがよいという意味です。大象は、罰をはっきり示し、決まりを整えよと説きます。雷の決断力と稲妻の明るさをあわせ持つこと。感情的にならず、事実を明らかにしてから断つのがこの卦の流儀です。
上に火、下に雷。稲妻がひらめいて辺りを照らし、雷鳴がとどろきます。光で物事の正体を明らかにし、音の力で一気に断ち切る、夏の夕立のような鋭く澄んだ景色です。
何かが間に挟まって、話や計画がすっきり進まない状態にあるようです。誤解、横やり、ずるをする人、あいまいな約束など、原因がはっきりしているなら、それを取り除く時が来ています。見て見ぬふりは長引かせるだけです。
心がけ:問題の正体を明るみに出し、事実を確かめたうえで、きっぱり対処しましょう。ルールや約束はあいまいにせず、文字にして示すこと。厳しさは必要ですが、相手を責めることより、障害をなくすことに目的を置くと、こじれずに解決します。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
通じる。間に挟まった邪魔物を噛み砕くように、裁きやけじめをきちんとつけるのがよい。
3テーマ別の読み方
火雷噬嗑が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
校を屨きて趾を滅る。咎无し。
足かせをはめられ、足先が隠れる。軽い罰で済むので、とがめはない。
占いでは:小さな過ちを、早いうちに軽くたしなめられる段階です。ここで止められたのはむしろ幸いで、大きな失敗に進まずに済みます。注意を素直に受け止めて、軌道を正しましょう。
この爻が変わると之卦は 第35卦 火地晋
膚を噬みて鼻を滅る。咎无し。
柔らかい肉を噛むと、鼻まで埋まってしまう。少し深入りするが、とがめはない。
占いでは:思ったより簡単に問題が片付く時です。勢いがついて少しやりすぎてしまうかもしれませんが、相手に非があるので大きな問題にはなりません。加減を意識すれば十分です。
この爻が変わると之卦は 第38卦 火沢睽
腊肉を噬みて毒に遇う。小しく吝なれども咎无し。
干した硬い肉を噛んで、毒に当たる。少し恥をかくが、とがめはない。
占いでは:手ごわい問題に取り組み、思わぬ反発や嫌な目に遭う時です。力不足を感じる場面もありますが、やるべきことをしているので、大事には至りません。引かずに続けて大丈夫です。
この爻が変わると之卦は 第30卦 離為火
乾胏を噬みて金矢を得。艱貞に利ろし、吉。
骨つきの干し肉を噛んで、金の矢を得る。苦労しても正しさを守るのがよく、吉。
占いでは:最も硬い障害に取り組む中心の位置です。骨の折れる作業ですが、金の矢のようなまっすぐな強さを得て、やり抜けます。困難の中でも筋を曲げなければ、良い結果をつかめます。
この爻が変わると之卦は 第27卦 山雷頤
乾肉を噬みて黄金を得。貞なれども厲うし、咎无し。
干し肉を噛んで黄金を得る。正しくても危うさはあるが、とがめはない。
占いでは:上に立って裁きや決断を下す位置で、公正さという黄金を手にしています。正しい判断でも緊張は伴うので、慎重さを忘れないこと。そうすれば責められることはありません。
この爻が変わると之卦は 第25卦 天雷无妄
校を何いて耳を滅る。凶。
首かせを負わされ、耳まで隠れてしまう。凶。
占いでは:忠告に耳を貸さず、問題を重ねてしまった末の段階です。このままでは身動きがとれなくなります。今からでも人の言葉に耳を開き、過ちを認めて改めることが、立て直しの出発点です。
この爻が変わると之卦は 第51卦 震為雷
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 火雷噬嗑はどんな意味の卦ですか?
A. 口の中に挟まった邪魔物を噛み砕いて、上下の歯をかみ合わせる卦です。物事を妨げている障害を取り除けば、通じるようになると教えます。問題をあいまいにせず、けじめをつけることが鍵です。
Q. 恋愛で火雷噬嗑が出たら?
A. ふたりの間に誤解や第三者など、障害が挟まっている暗示です。うやむやにせず、話し合ってはっきりさせましょう。感情的に責めるのではなく、事実を確かめて取り除けば、関係はしっかりかみ合います。
Q. 火雷噬嗑の読み方は?
A. 「からいぜいこう」と読みます。易の64卦の第21番目の卦で、上の卦が離(火)、下の卦が震(雷)です。短く「噬嗑」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
