離為火(りいか)の意味
火が薪にすがって燃えるように、よりどころを得る。易の第30卦「離為火」は、上に離(火)、下に離(火)を重ねた卦です。キーワードは「明るさ」「つき従う」「照らし続ける」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1離為火の意味
動き方:進んでよい
離は「火」「明るさ」と同時に、「つく」「離れずにすがる」の意味を持ちます。火は単独では燃えられず、薪や油に寄り添ってこそ明るく輝きます。卦辞が牝牛を養えば吉と述べるのは、正しいものに素直に従う心を育てよという教えです。大象は、明るさを代々つないで四方を照らす姿を描きます。才能や情熱が表に出て目立つ時ですが、何に依って燃えているかを見失うと、火は燃え尽きてしまいます。正しいよりどころを持ち、謙虚さを保つことで、明るさは長く続きます。
太陽が昇り、その後にまた次の光が続いて、明るさが絶えず受け継がれていく姿です。陽に挟まれた中心が陰で空いている形は、炎の芯が空洞になっていて、燃える物があってはじめて輝く火そのものです。
周りから注目されたり、自分の考えがはっきりと見えたりしている時期です。勢いと華やかさがある一方で、気持ちが熱くなりすぎたり、誰かに依存しやすくなったりしていませんか。頭は冴えているのに、心が休まらない頃です。
心がけ:自分の輝きを支えてくれる人や環境を大切にしましょう。熱しやすく冷めやすい気持ちをなだめ、正しいと思える目標に素直に寄り添うこと。明るさは一気に燃やさず、絶やさずに保ってください。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
正しさを守るのがよく、そうすれば通じます。おとなしい牝牛を養うように、素直に従う心を育てれば吉です。
3テーマ別の読み方
離為火が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
履むこと錯然たり。之を敬すれば咎无し。
歩み出しの足取りが乱れがちです。慎み深く心がければ咎めはありません。
占いでは:始まったばかりで、あれこれと手を出して足元が乱れやすい時です。やる気があるほど、礼儀や手順を軽く扱いがちになります。最初の一歩を丁寧に踏めば、後の流れがすっきりと整います。
この爻が変わると之卦は 第56卦 火山旅
黄離。元吉。
黄色い穏やかな光がほどよく照らします。大いに吉です。
占いでは:強すぎず弱すぎない、ちょうどよい明るさを保てる時です。中立の立場や、ほどほどの判断が幸運を呼びます。極端な意見に流されず、温かな光のように人を照らす存在でいてください。
この爻が変わると之卦は 第14卦 火天大有
日昃くの離。缶を鼓して歌わざれば、則ち大耋の嗟あり。凶。
日が西に傾いていく明るさです。素焼きの器を叩いて歌うように今を楽しまなければ、老いを嘆くことになり凶です。
占いでは:勢いの盛りが過ぎ、陰りが見え始める段階です。衰えを嘆いてばかりいると心まで沈みます。今ある時間を楽しみ、できる範囲のことに心を込めてください。受け入れる姿勢が陰りを穏やかにします。
この爻が変わると之卦は 第21卦 火雷噬嗑
突如其れ来如たり。焚如たり、死如たり、棄如たり。
突然勢いよく現れ、激しく燃え上がり、燃え尽きて、打ち捨てられます。
占いでは:急に現れた勢いは、急に燃え尽きやすいものです。目立つ行動や強引な割り込みは反発を招き、居場所を失います。炎の大きさを自分で調整してください。熱が冷めた後の居場所を考えて動くことが大切です。
この爻が変わると之卦は 第22卦 山火賁
涕を出だすこと沱若たり。戚えて嗟若たり。吉。
涙をとめどなく流し、憂えて嘆きます。けれども吉です。
占いでは:困難な状況を前に、深く悩み悲しむ場面があります。けれど、その真剣な憂いがあるからこそ、周りの心が動き、助けが集まります。感情を隠しすぎず、慎み深く受け止める姿勢が幸運につながります。
この爻が変わると之卦は 第13卦 天火同人
王用て出でて征す。嘉きこと有りて首を折る。獲ること其の醜に匪ず。咎无し。
王が出陣して手柄を立て、首謀者を討ちます。従っていただけの者までは捕らえないので、咎めはありません。
占いでは:問題の根本にある原因を取り除く決断をする時です。ただし、関わった人を片端から責めるのは行き過ぎです。中心だけをきっぱり正し、周りには寛大に接してください。けじめと思いやりの両立が鍵です。
この爻が変わると之卦は 第55卦 雷火豊
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 離為火はどんな意味の卦ですか?
A. 火が二つ重なった卦で、明るさ・知性・華やかさを表します。同時に「つく」「すがる」の意味もあり、火が薪に寄り添って燃えるように、正しいよりどころを得て輝くことを教えます。目立つ時ほど謙虚さと支えへの感謝が大切です。
Q. 恋愛で離為火が出たら?
A. 情熱的で華やかな恋に縁がある卦です。一目惚れや急接近もありえます。ただ火は燃えやすく消えやすいため、勢いだけで突っ走ると熱が冷めるのも早くなります。相手に寄り添う優しさを持ち、明るさを長く保つことを意識してください。
Q. 離為火の読み方は?
A. 「りいか」と読みます。易の64卦の第30番目の卦で、上の卦が離(火)、下の卦が離(火)です。短く「離」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
