山地剥(さんちはく)の意味|易占い 第23卦 恋愛・仕事と六爻の読み方
易占い 第23卦

山地剥(さんちはく)の意味

崩れる流れに逆らわず、種を守る時。易の第23卦「山地剥」は、上に艮(山)、下に坤(地)を重ねた卦です。キーワードは「はがれ落ちる」「手放し」「実りを残す」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。

1山地剥の意味

動き方:守りに徹する

剥は「はがれる」「削られる」という意味の卦です。陰の力が下から積み上がり、最後の陽をいまにも押し出そうとしています。勢いは衰えの側にあるため、卦辞は出かけていくことを勧めていません。ただ、これは終わりの宣告ではありません。大象は、上に立つ人ほど土台を厚くし、住まいを安定させよと説きます。崩れる部分は無理に支えず、根や基礎にあたるものを守り抜くこと。上爻の「食べられずに残る大きな実」は、次の芽吹きを宿す種です。失うものの中から、残すべき一つを見極める卦です。

卦の形
高くそびえていた山が、風雨に削られて地面へ崩れかかっている姿です。下の五本が陰で、上にたった一本の陽が残る形は、古い屋根板が少しずつはがれていく家にも見えます。
いまの状況
周りの状況や自分の立場が、知らないうちに少しずつ削られている時期です。信頼していた足場がぐらついたり、頑張っても成果が目減りしたりと、手応えが薄く感じられるかもしれません。無理に押し返す力も残りにくい頃です。

心がけ:広げるより、守る範囲を絞りましょう。家計・体・身近な人間関係といった土台を厚くすることが、何よりの備えになります。手放すものは潔く手放し、核になるものだけを大事に抱えてください。

易の答えを、自分の悩みに当てはめたいときは

易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。

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2卦辞と大象

卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。

卦辞(書き下し)往く攸有るに利ろしからず。

今は新しく出かけたり事を起こしたりしても、よい結果につながりにくい時です。

大象(書き下し)山の地に附くは剥なり。上以て下を厚くし宅を安んず。

3テーマ別の読み方

山地剥が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。

恋愛相手の気持ちや関係の熱が、目立たないところで薄れているかもしれません。追いかけるより、自分の生活を整え、そばにいて心地よい人でいることを優先すると、残るべき縁が残ります。
結婚・縁談条件の面で見落としがあったり、話が途中で崩れたりしやすい時です。急いで決めず、家族や住まいなど暮らしの基礎になる部分をじっくり確かめてから進めると安心です。
仕事組織の変化や担当の縮小など、立場が削られる動きがありそうです。新規の挑戦は控え、引き継ぎ資料や基本の手順を固めておくと、流れが変わったときに力を出せます。
お金少しずつ出ていくお金が積み重なりやすい時です。固定費や使っていない契約を見直し、貯えを崩さない工夫を。大きな投資や借り入れは、時期を改めるほうが無難です。
健康疲れが表に出にくく、気づいたときには体力が落ちていることがあります。睡眠と食事の土台を整え、無理な予定は削りましょう。長引く不調は専門家に診てもらうと安心です。
人間関係離れていく人がいても、引き止めすぎないことが大切です。去る縁を見送ると、本当に支え合える相手がはっきりします。目下の人を大事にすると、足元が安定します。
願い事このままの形で叶えるのは難しい時です。願いをいったん小さく分け、今の暮らしで守れる部分だけを残してください。実を残しておけば、季節が変われば再び芽が出ます。
待ち人来る気配は薄く、連絡も途切れがちです。こちらから強く迫ると、かえって距離が開きます。相手の事情を思いやって、静かに待つ姿勢でいるほうが関係は保たれます。
失せ物古い物の陰や、崩れた荷物の下、床に近い低い場所を探してみてください。すでに傷んでいたり形が変わっていたりすることもあるので、見つけたら状態を確かめましょう。
試験・勉強新しい範囲を広げるより、取りこぼしている基礎を埋める時です。忘れかけた単元が点数を削っている可能性があります。土台を固め直せば、次の伸びにつながります。
引っ越し・旅行住まいの移動は、慎重に見送るほうがよい流れです。今の家の傷んだ箇所を直すほうが運を守ります。旅行は近場で短めにし、荷物と予定を軽くしておきましょう。

4六爻(変爻)の読み方

略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。

初六初爻

牀を剥するに足を以てす。貞を蔑ぼす。凶。

寝台の脚から削られ始めます。正しさの土台が損なわれていく、よくない兆しです。

占いでは:崩れはまだ足元の小さな部分で起きています。今のうちに気づけば、手当ては間に合います。規則や約束をおろそかにしていないか見直し、基本の部分を早めに補強してください。

この爻が変わると之卦は 第27卦 山雷頤

六二二爻

牀を剥するに弁を以てす。貞を蔑ぼす。凶。

削られる場所が、寝台の脚から台の縁へと上がってきます。損ないが広がっていく様子です。

占いでは:傷みが一段進み、頼れる支えが見当たらない状況です。独りで抱えて耐えるより、信頼できる人に事情を打ち明け、助けを借りてください。立場にしがみつかないほうが被害は小さくすみます。

この爻が変わると之卦は 第4卦 山水蒙

六三三爻

之を剥す。咎无し。

崩れていく仲間から自分だけ離れます。それで咎めを受けずにすみます。

占いでは:周りが悪い流れに乗っていても、あなたは距離を置くことができます。付き合いや慣習から一人抜けるのは心細いものですが、ここでは離れることが正解です。筋の通った人と手を結び直しましょう。

この爻が変わると之卦は 第52卦 艮為山

六四四爻

牀を剥するに膚を以てす。凶。

削りがついに寝台の上の人の肌にまで及びます。損ないが身に迫ってきた状態です。

占いでは:問題が他人事ではなくなり、生活や体に直接響き始める段階です。予定を減らし、出費を抑え、休む時間を確保して身を守ってください。被害を最小にとどめることを第一に考えましょう。

この爻が変わると之卦は 第35卦 火地晋

六五五爻

魚を貫き宮人を以て寵せらる。利ろしからざる无し。

魚を串に並べるように多くの人を順序よくまとめ、目上の人に引き立てられます。うまくいかないことはありません。

占いでは:崩れの流れの中で、秩序を取り戻す役が回ってきます。ばらばらな人や物事を順番に並べ、上の人へきちんとつなぐと評価されます。自分が前に出るより、まとめ役に徹するのが吉です。

この爻が変わると之卦は 第20卦 風地観

上九上爻

碩果食らわれず。君子は輿を得、小人は廬を剥す。

大きな果実が食べられずに一つ残ります。立派な人は人々から車に担がれ、心の小さい人は自分の住まいまで壊してしまいます。

占いでは:長い衰えが底を打ち、次の芽吹きが見え始めます。残った実を大切にすれば、周りから支えられて再出発できます。反対に、最後の蓄えまで欲で食いつぶすと居場所を失います。種を守ってください。

この爻が変わると之卦は 第2卦 坤為地

5関係する卦

易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。

6よくある質問

Q. 山地剥は悪い卦ですか?

A. 勢いが衰える時期を表すため、積極的に動く占いには向かない卦です。ただし、上に一本だけ残る陽は次の再生の種でもあります。守るべきものを見極め、土台を固めれば、続く地雷復の「戻ってくる」流れへつながります。

Q. 恋愛で山地剥が出たらどうすればいい?

A. 関係の熱が目に見えないところで冷めている合図かもしれません。問い詰めたり追いかけたりするより、自分の暮らしを整え、相手が戻りたくなる落ち着いた場所でいることを意識しましょう。離れる縁なら、手放すことで次の出会いが育ちます。

Q. 山地剥の読み方は?

A. 「さんちはく」と読みます。易の64卦の第23番目の卦で、上の卦が艮(山)、下の卦が坤(地)です。短く「剥」とも呼びます。

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易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について