雷天大壮(らいてんたいそう)の意味
力があふれる時こそ、礼を守って進む。易の第34卦「雷天大壮」は、上に震(雷)、下に乾(天)を重ねた卦です。キーワードは「勢いの盛り」「筋を通す」「踏み込みすぎ注意」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。
1雷天大壮の意味
動き方:進んでよい
雷天大壮は、陽の力が下から四本積み重なり、勢いがぐんと強まった卦です。運気は上り調子で、やりたいことを押し出す力も十分にあります。ただし卦辞はただ一言「貞しきに利ろし」。強い時ほど筋を通すことが大切だと告げています。大象は「礼にかなわないことは踏まない」と説きます。勢いに任せて人の領分に踏み込んだり、無理を通したりすると、垣根に角を引っかけた雄羊のように身動きが取れなくなります。力を持っていることと、その力を使ってよいことは別。この区別をつけられるかどうかが、この卦の分かれ目です。
下が天、上が雷。広い空の上で雷が鳴りとどろく景色です。空いっぱいに響く音は頼もしいものの、鳴らし続ければ周りを驚かせます。大きな力が下から突き上げ、勢いが頂点に迫っている姿です。
物事が勢いよく動き、自分の力にも手ごたえを感じている時期です。周りから頼られ、少々強引に押しても通りそうな気がしているかもしれません。一方で、その勢いのせいで言葉が強くなったり、相手の都合を後回しにしたりする場面も出ています。
心がけ:力を出す前に「それは筋が通っているか」と自分に一度問いかけてください。押せば通る場面でも、あえて相手の順番を待つ余裕が信頼を生みます。勢いは消さずに、向ける先を選ぶことが肝心です。
易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。
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広告を含みます2卦辞と大象
卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。
勢いが大きく盛んな時です。その力を正しい道筋に沿って使い続けることで、物事は良い方向へ運びます。
3テーマ別の読み方
雷天大壮が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。
4六爻(変爻)の読み方
略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。
趾に壮んなり。征けば凶。孚有り。
足の先にだけ力が入っている状態です。このまま進めば悪い結果になり、それは確かなことです。
占いでは:始まりの段階で、気持ちだけが先走っている時です。足場が固まらないまま踏み出すと、つまずいて引き返すことになります。まずは土台づくりに力を回し、準備が整ってから動くのが得策です。
この爻が変わると之卦は 第32卦 雷風恒
貞にして吉。
正しい姿勢を守っていれば、良い結果になります。
占いでは:強さを持ちながら、ほどよい位置に身を置けている状態です。出しゃばらず、引っ込みすぎもしない姿勢が、そのまま幸運につながります。今のやり方を崩さず、中ほどの立ち位置を保ってください。
この爻が変わると之卦は 第55卦 雷火豊
小人は壮を用い、君子は罔を用う。貞なれども厲うし。羝羊藩に触れて、其の角を羸しむ。
小人は力をふりかざし、君子は力をあてにしない。力に頼り続ければ危うい。雄羊が垣根に突っ込み、角を絡ませて苦しむ。
占いでは:勢いが強いあまり、正面突破を選びたくなる位置です。力で押し切ろうとすれば、角を絡めた羊のように身動きが取れなくなります。力を持っていても使わない勇気が、今の自分を守ります。
この爻が変わると之卦は 第54卦 雷沢帰妹
貞にして吉、悔亡ぶ。藩決けて羸しまず、大輿の輹に壮んなり。
正しくしていれば吉で、後悔も消える。垣根が開けて角は絡まず、大きな車の車軸のように力強く進める。
占いでは:行く手をふさいでいた壁が開け、無理なく進める時です。力は車を支える軸のように、目立たない所で使うと最も生きます。正しい手順で進めば、これまでのつまずきは帳消しになります。
この爻が変わると之卦は 第11卦 地天泰
羊を易に喪う。悔无し。
羊を、境の地でいつのまにか失ってしまう。それでも悔やむことはない。
占いでは:張り合う気持ちが自然と抜けていく時です。強さの象徴を手放しても、損にはなりません。対立から一歩引くことで、かえって場が穏やかに収まり、物事がうまく回り始めます。
この爻が変わると之卦は 第43卦 沢天夬
羝羊藩に触れ、退くこと能わず、遂ぐること能わず。利しき攸无し。艱しめば則ち吉。
雄羊が垣根に突っ込み、退くことも進むこともできない。得るものはないが、苦しさを自覚して耐えれば吉となる。
占いでは:勢いのまま突っ込み、引くに引けなくなった終盤の状態です。無理に打開しようとせず、難しい状況だと認めてじっと耐えることが出口になります。時間をかければ、絡まった角はほどけていきます。
この爻が変わると之卦は 第14卦 火天大有
5関係する卦
易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。
6よくある質問
Q. 雷天大壮は良い卦ですか?
A. 勢いと力に恵まれた良い卦です。ただし卦辞は「正しさを守ること」を条件にしています。強気に押し通すと垣根に角を絡めた羊のように動けなくなるため、筋を通して力を使えば運気をしっかり生かせます。
Q. 恋愛で雷天大壮が出たらどうすればいい?
A. 気持ちが盛り上がり、行動に移しやすい時です。告白や誘いには向いていますが、相手の返事や都合を待たずに押すと引かれてしまいます。思いを伝えたあとは、相手の歩幅に合わせて進めてください。
Q. 雷天大壮の読み方は?
A. 「らいてんたいそう」と読みます。易の64卦の第34番目の卦で、上の卦が震(雷)、下の卦が乾(天)です。短く「大壮」とも呼びます。
易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について
