乾為天(けんいてん)の意味|易占い 第1卦 恋愛・仕事と六爻の読み方
易占い 第1卦

乾為天(けんいてん)の意味

龍が天へ昇る、力の満ちる時。易の第1卦「乾為天」は、上に乾(天)、下に乾(天)を重ねた卦です。キーワードは「天の力」「自ら励む」「時を見極める」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。

1乾為天の意味

動き方:大いに進んでよい

乾為天は、六本すべてが陽の線でできた、易の最初の卦です。天のように強く、休まず動き続けるエネルギーを表します。原文は、龍が水の底に潜み、田に姿を見せ、淵で跳ね、やがて天を飛び、昇りすぎて悔やむまでを順に描いています。占いで出たときは、大きな力を授かっている時期です。ただ、力があるほど使い方が問われます。今の自分が龍のどの段階にいるかを見極め、正しい目的のために力を注げば、物事は大きく開けていきます。勢いに任せた独走だけは控えめにしてください。

卦の形
上卦も下卦も天です。どこまでも続く空を、太陽が一日も休まず巡っていく景色が浮かびます。陽の線だけが六本並び、力が満ちきった姿を表します。止まることを知らない天の運行が、この卦の土台です。
いまの状況
あなたの中には、やる気と実力が満ちています。周りからの期待も集まりやすく、主役を任されやすい時期です。一方で、力が強いぶん、自分のやり方にこだわりすぎて周りとぶつかる気配も少しあります。

心がけ:天が毎日同じ速さで巡るように、日々の努力を途切れさせないことが鍵です。勢いのある日ほど、夕方に一度立ち止まって今日の行いを振り返りましょう。頂点に立ったと感じたら、ひと呼吸おくのが賢明です。

易の答えを、自分の悩みに当てはめたいときは

易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。

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2卦辞と大象

卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。

卦辞(書き下し)元いに亨る。貞しきに利ろし。

大もとから力があり、何事も伸びやかに進みます。そして正しい道を貫いてこそ、その力が生きてきます。

大象(書き下し)天行は健なり。君子以て自ら強めて息まず。
用九(6本すべてが変わるとき)群竜首无きを見る。吉。

龍の群れに、ひとりだけ先頭に立って威張るものがいない様子です。皆が力を合わせれば、良い結果になります。

3テーマ別の読み方

乾為天が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。

恋愛自分から気持ちを伝えてよい時期です。堂々とした態度が魅力になります。ただ、相手のペースを置き去りにすると空回りするので、押しの強さには思いやりを添えてください。
結婚・縁談格のある、しっかりした相手との話がまとまりやすい流れです。条件の良さだけで決めず、互いに高め合える間柄かを確かめると、長く続く縁になります。
仕事リーダーや大役を任されやすく、実力を発揮できる好機です。目標は高く掲げて構いません。仲間の意見を聞く余裕を残しておくと、成果がさらに大きくなります。
お金収入が伸びる力があり、大きな買い物や投資も検討しやすい時です。ただし強気になりすぎると引き際を誤ります。使ってよい上限を先に決めておくと安心です。
健康活力はありますが、無理がききすぎて休むのを忘れがちです。天の運行のように規則正しい生活リズムを保つことが、元気を長持ちさせるこつです。
人間関係人の上に立つ場面が増えます。頼られるのは良いことですが、一人で抱え込むと孤立します。龍の群れのように、それぞれが活躍できる場をつくりましょう。
願い事大きな願いでもかなう力を持つ時です。ただ、天に届く前の段階を飛ばさないこと。今どこまで来ているかを確かめながら進めば、望みは形になります。
待ち人待っている人は来ます。それも、頼りになる立場の人が良い知らせを持って現れそうです。こちらからも連絡を入れておくと、話が早く進みます。
失せ物高い場所や目立つところにありそうです。棚の上、壁ぎわ、明るい窓辺を探してみてください。少し時間がかかっても、出てくる見込みは十分あります。
試験・勉強実力が伸びる時期で、上を目指す挑戦に向いています。毎日少しずつでも続ける勉強が、天の運行のように力を積み上げます。直前の詰め込みより習慣が大切です。
引っ越し・旅行遠くへ出かけるのも、新しい土地へ移るのも良い流れです。見晴らしのよい高台や、空が広く見える場所が吉。予定は詰め込みすぎず、ゆとりを持たせてください。

4六爻(変爻)の読み方

略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。

初九初爻

潜竜なり。用うるなかれ。

水の底に潜んでいる龍です。まだ力を表に出して使う時ではありません。

占いでは:力をためる段階です。才能はあっても、表に出すにはまだ早い時期です。人に認められなくても気にせず、知識や技術を磨くことに力を注ぎましょう。動き出す合図は、いずれはっきりと来ます。

この爻が変わると之卦は 第44卦 天風姤

九二二爻

見竜田に在り。大人を見るに利ろし。

龍が田んぼに姿を現しました。力のある立派な人に会うと良い結果になります。

占いでは:あなたの力が少しずつ周りに知られ始める時です。尊敬できる先輩や目上の人に会うと、引き立ててもらえる流れがあります。相談ごとは、信頼できる人へ直接持ちかけてみてください。

この爻が変わると之卦は 第13卦 天火同人

九三三爻

君子終日乾乾し、夕べに惕若たり。厲うけれども咎无し。

立派な人は一日中励み、夕方にも気を引き締めます。危うい立場でも、そうしていれば過ちはありません。

占いでは:忙しく、気の抜けない時期です。下の段階から上の段階へ移る境目にいて、緊張が続きます。一日の終わりに反省する習慣が身を守ります。慎重さを保てば、危うさを越えていけます。

この爻が変わると之卦は 第10卦 天沢履

九四四爻

或いは躍りて淵に在り。咎无し。

龍が淵から跳び上がろうとして、まだ淵にいます。試してみることに問題はありません。

占いでは:大きく飛び出すか、もう少し待つか、迷う時です。試しに一歩踏み出してみて、合わなければ戻ってよいと考えましょう。進むか退くかを柔らかく選べる余地があるので、迷うこと自体は悪くありません。

この爻が変わると之卦は 第9卦 風天小畜

九五五爻

飛竜天に在り。大人を見るに利ろし。

龍が天高く飛んでいます。力のある人と出会い、手を組むと良い時です。

占いでは:運気の頂点にあたる、最も勢いのある爻です。願いが形になり、立場も上がりやすくなります。同じ志を持つ人と手を組むと、さらに大きな成果につながります。今こそ力を存分に使ってください。

この爻が変わると之卦は 第14卦 火天大有

上九上爻

亢竜悔い有り。

高く昇りすぎた龍は、やがて後悔することになります。

占いでは:勢いが行き過ぎた状態です。成功が続いて、引き際が見えなくなっていませんか。これ以上広げるのは控え、手に入れたものを守る方へ切り替えましょう。上り坂の終わりを自覚できれば、悔いは小さくて済みます。

この爻が変わると之卦は 第43卦 沢天夬

5関係する卦

易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。

6よくある質問

Q. 乾為天は良い卦ですか?

A. 力が満ちた、とても勢いのある卦です。ただし龍が昇りすぎると悔いが残るように、強さの使い方しだいで結果が変わります。正しい目的に向けて努力を続ければ、大きく開ける吉の卦といえます。

Q. 恋愛で乾為天が出たらどうすればいい?

A. 自分から動いて良い時です。気持ちをまっすぐ伝えると、堂々とした姿が相手の心を動かします。ただ一方的に押し切ると空回りします。相手の返事を待つ余裕も持ちましょう。

Q. 乾為天の読み方は?

A. 「けんいてん」と読みます。易の64卦の第1番目の卦で、上の卦が乾(天)、下の卦が乾(天)です。短く「乾」とも呼びます。

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易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について