風沢中孚(ふうたくちゅうふ)の意味|易占い 第61卦 恋愛・仕事と六爻の読み方
易占い 第61卦

風沢中孚(ふうたくちゅうふ)の意味

誠の心は、言葉なしでも相手に届く。易の第61卦「風沢中孚」は、上に巽(風)、下に兌(沢)を重ねた卦です。キーワードは「まこと」「信頼」「心が通う」。卦辞と大象の書き下し、恋愛・仕事など11のテーマ、6本の爻の読み方をまとめました。

1風沢中孚の意味

動き方:進んでよい

中孚は、心の中にある真心、まことを表します。卦の形は真ん中が空いていて、私心のない素直な心を思わせます。卦辞は、その誠が豚や魚のような生き物にまで通じれば吉だと説きます。小手先の駆け引きではなく、まっすぐな誠意が人を動かす時期です。大川を渡るような大きな挑戦も、信頼を土台にすれば乗り越えられます。大象は、人を裁くときも十分に話し合い、厳しい罰を急がない思いやりを説きます。相手を信じ、自分も信じられる人であることが、この卦の核心です。

卦の形
下に沢、上に風。穏やかな沢の水面を風が渡り、さざ波が隅々まで行き渡る景色です。目に見えない風が水全体を動かすように、言葉にしなくても誠の心が相手の奥まで届いていく姿を表します。
いまの状況
人との信頼関係が問われる場面にいます。誠実に向き合いたい相手がいるか、相手の本心を確かめたいと思っているのかもしれません。駆け引きでは動かない状況で、まっすぐな気持ちが試されています。

心がけ:飾らない言葉で、本当の気持ちを伝えましょう。約束を守り、小さな誠実さを積み重ねることが一番の近道です。相手を信じると決めたら、疑いの目で試すことはやめましょう。

易の答えを、自分の悩みに当てはめたいときは

易の言葉は短く、読み方に幅があります。出た卦を今の状況にどう当てはめるか迷うときは、占い師に直接たずねてみるのもひとつの方法です。

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2卦辞と大象

卦辞は、この卦全体について『易経』が述べた言葉です。大象は、上下の卦の姿から「人はどうふるまうとよいか」を説いた言葉です。

卦辞(書き下し)豚魚にして吉。大川を渉るに利ろし。貞しきに利ろし。

真心が豚や魚のような生き物にまで通じるほどであれば吉です。難しい川越えにも踏み出してよく、まっすぐな心を保つことが大切です。

大象(書き下し)沢上に風あるは中孚なり。君子以て獄を議し死を緩くす。

3テーマ別の読み方

風沢中孚が出たときの、問いのテーマごとの読み方です。

恋愛心が深く通い合う、信頼で結ばれる恋の卦です。気持ちは駆け引きせず素直に伝えて。相手の誠意を疑って試すような態度は、せっかくの絆を弱めてしまいます。
結婚・縁談互いを信じ合える、たいへん良い縁を示します。条件より人柄を重視すると吉。約束や取り決めを誠実に守り合うことで、末永く安心できる関係が築けます。
仕事信頼を土台にした仕事が実を結びます。顧客や同僚との約束を誠実に守ることが評価につながります。大きな交渉や新規事業に挑む時期としても向いています。
お金信用が財産になる時期です。貸し借りは誠実に処理し、約束した期日を守りましょう。うまい話に乗るより、信頼できる相手との堅実な取引が利益を生みます。
健康心と体のつながりを感じやすい時期です。気持ちが張りつめると体にも出やすいので、信頼できる人に話を聞いてもらい、心をほどく時間を持ちましょう。
人間関係真心が伝わり、深い信頼関係が生まれます。表面的な付き合いより、少数の人と本音で向き合うことが大切です。誠意を示せば、相手からも誠意が返ってきます。
願い事まっすぐな思いがあれば、かなう流れです。願いが自分の利益だけでなく、誰かのためにもなるものなら、さらに大きな力が集まります。
待ち人心が通じている相手なら、思いが届いて来てくれます。不安になって何度も催促するより、信じて待つほうが早く会えます。約束どおりに現れる見込みです。
失せ物家の中心部や、物と物の間の空いたすき間にありそうです。信頼できる人に預けた可能性もあるので、心当たりのある人に正直に尋ねてみましょう。
試験・勉強自分の力を信じて取り組むことが合格への道です。尊敬できる先生に素直に教わると伸びます。ごまかしの暗記ではなく、本当の理解を大切にしましょう。
引っ越し・旅行水を渡る旅や、遠方への移動にも良い卦です。信頼できる業者や宿を選べば、快適に過ごせます。旅の約束を守る相手と一緒なら、さらに良い旅になります。

4六爻(変爻)の読み方

略筮法などで「変わる爻」が出たときは、その爻の言葉をいちばん具体的な助言として読みます。爻は下から初爻・二爻…上爻と数え、陽の爻は「九」、陰の爻は「六」で呼びます。

初九初爻

虞れば吉。它あれば燕からず。

よく見はかって信じる相手を決めれば吉です。ほかに心を移すと落ち着きません。

占いでは:誰を信じるかを決める始まりの段階です。相手をよく見て選べば良い結果になります。一度決めたら、ほかの人にあれこれ目移りしないこと。心がよそを向くと、安らぎを失います。

この爻が変わると之卦は 第59卦 風水渙

九二二爻

鳴鶴陰に在り、その子これに和す。我に好爵あり、吾爾とこれを靡にせん。

鶴が物陰で鳴くと、その子が声を合わせて応えます。良い酒があるので、あなたと分かち合いたいという真心の通い合いです。

占いでは:目立たない場所にいても、誠の心は響き合う相手に届く暗示です。人知れず続けてきた努力に、共感してくれる人が現れます。良いものを独り占めせず分かち合うと、絆はいっそう深まります。

この爻が変わると之卦は 第42卦 風雷益

六三三爻

敵を得たり。或いは鼓し或いは罷め、或いは泣き或いは歌う。

相手と向き合いますが、太鼓を打って進んだかと思えばやめ、泣いたかと思えば歌い、気持ちが定まりません。

占いでは:相手の出方次第で気持ちが大きく揺れている状態です。自分の中に軸がないと、喜んだり落ちこんだりを繰り返します。他人の反応に振り回されず、自分が大切にしたいことを書き出してみましょう。

この爻が変わると之卦は 第9卦 風天小畜

六四四爻

月望に幾し。馬匹亡う。咎なし。

月が満月に近づきます。連れ立っていた馬の一頭を失いますが、咎めはありません。

占いでは:満ちる手前で、これまでの仲間と離れる暗示です。より大きな信頼に応えるために、内輪のつながりを手放す場面があります。寂しさはあっても、それは正しい選択です。満月の手前で欲張らないことも大切です。

この爻が変わると之卦は 第10卦 天沢履

九五五爻

孚ありて攣如たり。咎なし。

誠の心で、人々と手をつなぐように固く結ばれます。咎めはありません。

占いでは:上に立つ人の誠意が、周りの人をしっかりと結びつける暗示です。言葉より、一貫した行いが信頼の鎖になります。中心にいる自分がぶれなければ、つながりはますます固くなります。

この爻が変わると之卦は 第41卦 山沢損

上九上爻

翰音天に登る。貞なれども凶。

鶏の鳴き声が天に届こうとするように、実力以上に声高に振る舞います。続ければ凶です。

占いでは:中身が伴わないまま、声だけが大きくなっている暗示です。飛べない鶏が天を目指すように、背伸びが行き過ぎています。言葉で信用を求めるのをやめ、実際の行動で示すほうへ切り替えましょう。

この爻が変わると之卦は 第60卦 水沢節

5関係する卦

易では、ひとつの卦を別の角度から見るために、形を変えた卦を合わせて読むことがあります。

6よくある質問

Q. 風沢中孚は良い卦ですか?

A. 誠の心が人に通じる、良い卦です。駆け引きよりも、まっすぐな誠意が物事を動かす時期を示します。大きな挑戦にも向いていますが、中身の伴わない言葉だけの約束にならないよう気をつけましょう。

Q. 恋愛で風沢中孚が出たら?

A. 心が深く通い合う、信頼で結ばれる恋を表します。気持ちは素直に言葉にして伝えましょう。相手を疑って試すような行動は、せっかくの信頼を損ないます。信じて待つ姿勢が良い結果を呼びます。

Q. 風沢中孚の読み方は?

A. 「ふうたくちゅうふ」と読みます。易の64卦の第61番目の卦で、上の卦が巽(風)、下の卦が兌(沢)です。短く「中孚」とも呼びます。

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易占いは、気持ちを整理し、動き方を考えるための読み物として楽しむもので、未来を決めるものではありません。卦辞・爻辞・大象は古典『周易』(易経)の本文を書き下したもので、現代語訳と占いの読みはこのサイトで書いたものです。最終更新日:2026年10月22日/この記事の作成方針について