1. 「どこにいるか」で運が変わる、という考え方
西洋占星術はふつう、生まれた瞬間の天体配置から「あなたはどういう人か」を読みます。 アストロカートグラフィー(地図占星術)はそこに場所という軸を足します。
生まれた瞬間、ある人にとって太陽は真南の空にありました。 けれど同じ瞬間、地球の反対側では太陽は地平線の下です。 つまり「太陽が天頂に来る場所」は、地球上のどこか一本の線として存在している。 この線を世界地図に引いたものが、アストロカートグラフィーの地図です。
線は10天体 × 4種類で、合計40本。 線の近くに行くと、その天体の性質が生活の前面に出てくる、と読みます。
2. 4種類のライン
| 記号 | 読み | その天体が | 出やすい領域 |
|---|---|---|---|
| MC | 南中・天頂 | 真南(真北)の空の一番高いところにある | 仕事、肩書き、人からの評価 |
| IC | 天底 | 地球の裏側、足元の方向にある | 家、住まい、ルーツ、安らぎ |
| AC | 上昇 | 東の地平線から昇ろうとしている | 自分自身、第一印象、体調 |
| DC | 下降 | 西の地平線に沈もうとしている | 他者、出会い、パートナーシップ |
MCとICは必ず地球をぐるりと一周するまっすぐな縦線になります。 ACとDCは緯度によって位置がずれるため、ゆるやかに曲がった線として描かれます。
3. 10の天体
太陽(存在そのもの)、月(感情と日常)、水星(言葉と知性)、金星(愛と美)、火星(行動と闘争)、 木星(拡大と幸運)、土星(責任と鍛錬)、天王星(変革と自由)、海王星(夢と癒やし)、冥王星(破壊と再生)。
「金星のDCライン」なら、金星(愛)が他者(DC)の領域に出る線なので、出会いの線と読みます。 「木星のICライン」なら、木星(豊かさ)が住まい(IC)に出るので、暮らしが豊かになる土地。 この掛け合わせが40通りあります。
4. どこから来たのか
体系化したのは、アメリカの占星術家ジム・ルイス(Jim Lewis、1941〜1995)です。 1976年に手描きの地図を顧客へ郵送するサービスとして始め、「Astro*Carto*Graphy」の名で広めました。 1981年には解説書 The Astro*Carto*Graphy Book of Maps を出版し、以後欧米では標準的な技法のひとつになりました。 海外では無料の計算ツールが数多く公開され、個別鑑定もサービスとして定着しています。
日本ではこの技法そのものがほとんど紹介されてきませんでした。 土地と運の関係を扱う占いとしては「吉方位」「九星気学」が知られていますが、 これらは方位(自宅からどちらの方角か)を見るもので、 アストロカートグラフィーのように世界地図上の絶対位置を見るものではありません。
5. 線の読み方 — 距離が強さ
線はあくまで線なので、「線の真上かどうか」で読むと使いものになりません。 本サイトでは、都市から線までの距離で3段階に分けています。
| 区分 | 距離 | 読み方 |
|---|---|---|
| 直撃 | 300km以内 | はっきり体感できる。その土地を語るときの主役 |
| 影響圏 | 300〜700km | 背景として効いている |
| 弱い影響 | 700〜1200km | 参考程度 |
40本の線が地球全体に散っているので、ほとんどの都市は何かしらの線の影響圏に入ります。 「直撃」の線だけを見るのが、現実的な読み方です。
6. 重い線をどう扱うか
土星・火星・冥王星の線は、一般に「しんどい土地」と説明されます。 ただしこれは「行ってはいけない」という意味ではありません。
- 土星MC … 時間はかかるが、地位と信用が積み上がる
- 火星AC … 消耗するが、行動力が戻る
- 冥王星AC … 価値観が壊れるが、作り直せる
短い旅行で訪れると疲れだけが残りやすい線、というのが実際のところです。 逆に「ここで腰を据える」と決めた人には意味のある線になります。 線の良し悪しではなく、その土地で何をするつもりかと合わせて判断してください。
7. 出生時刻がないと計算できません
アストロカートグラフィーは、他の占いと違って出生時刻が必須です。 生年月日だけでは一切計算できません。理由は単純で、線の位置が時刻で丸ごと変わるからです。
出生時刻が1時間ずれると、40本すべての線が西へ15度動きます。 日本の緯度でおよそ1,350km。東京と上海ほどの距離です。 時刻が分からないということは、この回転量が0度から360度まで未知ということなので、 どの都市もすべての線の候補になってしまい、絞り込みが一切できません。
「生年月日だけでおおよその結果を出す」ことは、技法上どうやっても不可能です。 出生時刻が分からない方は、まず調べ方のページをご覧ください。
8. ご利用にあたって
本サイトの内容は占いであり、医療・投資・法律・進路などの判断材料として提供するものではありません。 移住や転職といった重要な決定は、必ずご自身で現実的な条件を確認したうえで行ってください。
